第壱話

2/16
140人が本棚に入れています
本棚に追加
/414ページ
グリードは刀のかわりに木刀をさしミル村の前にいた。 あれから何年もの時間が流れ、少年だったグリードは青年にかわり背も髪も伸ばしていた。 村人はグリードは見ると駆け寄る。 『ようやく来た。 神よ、私達を見捨てていなかったのね』 村人はグリードの腕を掴み、ブンブンと振るう。 『なんだ? 此処に断罪すべき対象がいるのか? 俺は腹が減ったから此処に来たのだが』 何故かは知らないが、断罪をする度に気持ちばかりの謝礼を貰う事が増えた。 だが貧しい村のはまず断り、金がある村でも断る。 だが腹が減った時はその半分だけ貰う。 これはあくまで緊急の時のみしかもらわない。 この断罪はあくまで誰かの為だが善意のものだ。 金を貰う事は間違いだ。
/414ページ

最初のコメントを投稿しよう!