プロローグ

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だが、そんな眼福状態で軽く思考が宙を舞っている俺に美雪は気付いたようで、くるりとフワフワのスカートをなびかせながら振り向き、口をへの字にしながら話しかけてきたのだった。 「ちょっと、ちょっと悠羅! 何ボーッとしてんのよっ。早く来てよね!」 「…あ、わりぃわりぃ!」 …お分かり頂けただろうか? そう、彼女は飴と鞭を無意識に操り素晴らしいギャップを見せてくれるツンデレさんなのだ! 世間では苦手な人も大分いるようだし、ツンデレは二次元しか認めないと言う人もいるようだが、俺は 大 好 き だ。 三度の飯よりも彼女のツンデレが 大 好 き だ ! もうホントに好き過ぎて一日三回ツンデレを見ないと生きていけな―― 「ちょ、ちょっとっ! いきなり何言ってんのよ!」 …あちゃー、美雪が顔を真っ赤にして俺にか弱く怒鳴っている。どうやら俺は心の声を表に出してしまっていたようだ。気をつけないとな… まあここで、変な回答をして買い物強制終了は嫌だったので、取りあえず当たり障りのない発言をすることにした。 「え?マカロニグラタンが好きだって言っただけど?」 .
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