透けた下着の巻

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 「そうなんだー。でもあたし勉強苦手なんだよね。あたしが教えて欲しいぐらい」  佐藤さんはそう言って、えへへと笑う。僕と石川の鼻の下が伸びる。  なぜ佐藤さんが今のミス西瓜高校が卒業しなければ、ミス西瓜高校になれないかと言えば、第一にルックスは可愛らしさでいえば佐藤さんの勝ち。しかし綺麗さで言えば今のミス西瓜高校のほおうが勝ち。それ以外、運動に頭脳に人の面倒みの良さ。全てにおいて今のミス西瓜高校のほうが勝っているのである。   ミス西瓜高校は1年のときに生徒会に立候補もしていないのに、生徒の半分が彼女の名前を書いて生徒会長になってしまった。  それぐらい周りからの人望がある女性なのだ。  「いや、そういうことなら俺勉強を教えちゃう!」  石川は身を乗り出して張り切っている。  「バカだなあ。石川は、お前まともに勉強なんてできないだろ? いつも僕の隣で寝てるくせに」  「それはお前もだろ」  「あたしもいつも授業は寝てるから全然わかんないんだよね」
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