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がちゃがちゃと音がするものだから何をしているのかをすこぶる気になる。まさかとは思うがズボンのチャックを開けて、僕のひたいに細長いあれを付けるつもりでは?
そう考えると不思議なもので、そう思えてくる。もしも僕のひたいをいか臭くしたら、石川を殺してやろう。予想では石川は包茎なのでずるむけにしてから殺す。
「おい、終わったぞ」
石川の言葉で妄想終了。
石川は「よっこしょ」と言って上のほうへ吸い込まれていった。
僕は石川が吸い込まれた上のほうをみてみると、天井裏へと続く通路であろう穴がある。石川はそこへいち早く登り、俺に腕を伸ばす。
「ほら早くしろ! 佐藤さんの裸体がみえなくなるぞ!」
「おう!」
僕が石川の腕を掴み、僕も天井裏へようやくこれた。
通路の出口である場所を元通りに天井裏からなおす。するとあたりは真っ暗。何も見えない。
石川は携帯のライトモードで周りを照らす。
「どうだ大石。これなら俺たちがここにいるなんて誰も分からないだろう」
だからこの僕が必要だったわけか。それにしても色々と考え付く石川はすごいと思う。もちろんこれを世界平和などに役にたてれば言うことなしなのだろうが、たいていこういうことにしか能力が発揮されないのが人間である。
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