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「いいか、できるだけ音を立てずに行くんだぞ。天井裏は狭いからもともとほふく前進じゃなきゃ進めないが、少しでも雑に進むと意外と音がするから気をつけろよ!」
長々と説明ありがとう。そんな忠告をいただいたものだから全く音を立てずに保健室の天井裏まで来ることができた。しかしなぜ保健室は1階にあるのに天井裏があるのだろう? 不思議だ。
それに僕はあることに気付いた。
「覗く場所なくねえか?」
そうそこは明らかに真っ暗な空間で、ほこりっぽいだけで何もない。こんな場所でどうやって覗くのだ? ご察しの通り僕はエスパーではないので透視はできない。隣でにやにや石川もおそらくはそうだろう。しかし試しに声を小さくして聞いてみる。
「お前透視なんて使えないよな?」
「バカがお前。そんなもの使えたら教室で女子の服を透視するだろ」
それは当然だ。じゃあなぜ? と聞く前に石川は言った。
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