朝、目が覚めるとの巻

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   ※※※  ――そう僕は恥ずかしながら人よりも精力が強い。  中学のときの給食の時間に男子で『お前ら週に何回ぐらいオナニーしてる?』という問いに、1人の男子が『俺は月に2~3回かなあ』というと、みんなが俺もそれぐらい。と言っていたが、僕はそんな嘘っぱちに負けずに真実を話そうと思い、『俺は週に8回はやるね』と言った。  すると周りの男子の顔が”それは明らかに多い。こいつきめえな”という顔になったのを今でもよく覚えている。  それぐらい周りと比べて精力が強いのだ。  それで、朝起きたら自分の下半身に付いている堅くなった棒状のあれを握って、もやもやを発散するのだが、今朝はその棒状のものがなかった。  いや、小さくなっていたとか、ふにゃふにゃになっていたとか、そういう言い回しではなく、実際に男の僕が持っていなくてはならないものがなくなっていた。  パンツを脱いで確かめてみたが、やはりなくなっている。  おしりの穴に間違えて入ってしまったのかとおもい、おしりの穴のあたりを触ってみたが、少し気持ちよかっただけで、他のものは見つかるはずもなかった。
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