第一章:海の向こうへ

6/8
前へ
/21ページ
次へ
そこには2、3日の時間を経てようやくたどり着いた。 たかがあのような理由だけで知らない地に降り立ったのだから、特別準備があったわけでない。この時ばかりは、自分に酷く感動した。 そこは、小さな村を抜けたところらしかった。 異国の人…少数民族となれば、そこに行かせてくれるのだろうかと不安がよぎった。 しかし、その様な心配は無用だった。手入れが何十年何百年と全く手入れがされてない家と、風に揺らされて葉が落ちることがない木々が証明していた。 今度は違う不安がよぎったが迷わず進んだ。 ここを抜けたらあの場所があるばすだと自分に言い聞かせて。  
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加