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「入りなさい。」
中から声が聞こえると柳瀬はノブを回し社長室の扉を開いた。
その先には訝しい顔で椅子に座る小谷 慶造の姿があった。
「問題なく心結さんを早良君に引き合わせました。」
「すまないな。頼み事とはいえあまり気分のいい話ではなかったろう。」
柳瀬の報告を受け慶造は申し訳なさそうに言った。
「いえ、心結さんには私も救われたときがありましたから。
しかし…」
柳瀬は言葉を続けようとしたが途中で止めた。
「分かっている。後は心結次第だ。」
慶造はそういいながら椅子を回転させ後ろの窓から空を見上げた。
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