スバラシクアザヤカナセカイノナカデ

THE END OF WORLD

柳瀬の背中を見送った要は心結を見た。

心結は少し顔を下に向けながら様子を伺うように要を見ていた。

「どうかしましたか？」

要は聞いたが心結は首を振ってオフィスへ案内してもらうよう頼んだ。

オフィスへ向かう中一歩後ろを歩く心結の足取りが心なしかよろめきながらも陽気になっていることを要は知らずにいた。

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「失礼します。柳瀬です。」

柳瀬は扉をノックしながら言った。