発端

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と、思う。 あの伝説とは、先ほどの赤い水は神の血であるという伝説だ。 「まさかな」 神棚は疑問を忘れ再び渓谷に戻る。 ザッ。 足音がした。 神棚は銃を抜き、振り向く。 が、だれもいない。 安心して振り向くと、人ではないような顔した人間が鎌を持って早足で向かってくる。 思わず神棚は、拳銃の引金を引いていた。 化け物は倒れた。 早足で橋を渡ろうとする。 が、胸に何か尖った物が刺さったような気がした。 見ると胸に穴があき、血が出ている。 神棚は調石所にいた化け物に銃撃されたのだ。 意識が薄れ、橋から渓流の岸へ落ちていく。 そこで神棚は息絶えた。
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