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────Side恭弥──────
智樹が去ったあと、生徒会室にもどった
「ん?奨はどこだ?」
中にいたのはお菓子をリスみたいに頬張る紅葉だけだった
「キョウちゃんのあと出ていったよ~」
相変わらず気配のないやつだ
「お前は智樹のことどう思う?」
「う~?それは、どういう意味で?」
「キィとの関係だ」
「さっき言った通りだよ。キィ自身……それか、幹部クラスだね」
「確かなことか?」
「ぜんぜーん!ただの勘だよ♪焦っちゃダメだよ?」
「焦る?この俺様が?」
「智ちゃんは智ちゃんだし、キィだとしてもすぐに手に入るとは限らないからね」
「そんなこと……わかってる」
俺はあいつには慎重すぎるくらいに慎重だ
自分が一番ビックリしているくらいに……な
ガチャッと音がして、奨が入ってきた
俺と目が合ったら、ニコッと笑ったのがなぜか無性にムカついた
何でだ?
「奨……。お前は智樹のことどう思う?」
「えっと……それはどういう意味で?」
こいつら……なんで2人そろって同じことを……?
「それは会長がいつも」
「下半身発情期だからでしょ?」
振り返ると、いつの間にか来ていた双子が同じニヤニヤした笑顔をみせていた
とりあえず一発殴る
「「……~っ!いったいなぁ!!」」
「自分の発言を思い出せ」
「真実なのにぃ」
「自覚なしだぁ」
「……」
もう一発殴ろうとしたが……話が進まないのでやめておこう
そういえば、さっき心を読まれなかったか?
いや、忘れよう
「奨……お前の意見を聞かせろ」
「……はい。私も紅葉と同意見ですね」
「そうか」
「それより、気になることが…」
「何だ?」
「紅蓮は共通のブレスレットをしていることはご存知ですか?」
「知ってる!」
「知ってる~」
「知ってるよ♪」
上から陸、海、紅葉
どっかに行ってくれないか?
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