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早めに来たつもりだったが、すでに生徒が着替えていた
俺のクラスじゃないってことは、今やってたとこか
どんだけ遅刻しちゃったんだ?
「あ、あああれは!!」
一人の生徒が俺たちに気づいたのか指をさしてきた
人は指しちゃいけないって教わらなかったのか?
「お、おはようございます。智樹さん、貴裕さん!!」
「おう、おはよー」
俺はにこやかに挨拶したのだが、なぜか貴裕は不機嫌そうだ
「キャー!!朝からお二人に会えるなんて……」
「………」
ちょっと待て!!今の男だよな?
キャーって……女みたいな声だったぞ?
容姿を見ると、そこら辺にいる女子より何倍も可愛い
それに、俺より背が低い
こいつ、気に入ったぜ☆
「お前、名前は?」
話かけただけなのに顔を真っ赤にする
周りからは「いいなぁ……」などと聞こえてきた
え?俺ってここでは神的な存在だったりしたの?
智ちゃんびっくり!!
「ぇと、僕は……山梨翔太(ヤマナシショウタ)です」
山梨って県名が入ってんじゃねーか!!
なんか、感動…
「翔太か……。よろしくな」
笑って手を差し伸べるとすごい勢いで手を拭きだした
体育の後だから気にしてんだよな……
良い奴だ!!
その最中、ずっと不機嫌そうな貴裕がいたことに俺は気づかなかった
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