転校?

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「ふぁ~……おはよ、母さん」 「あら、おはよう。今日は一人で起きられたのね」 「…ん」 こら、高校生にもなって…… とか思うなよ? 眠いものは仕方ない、うん 「ほら、早くご飯食べなさい」 「おう」 にこやかに微笑む母さんは息子の俺から見ても美人なんだよな…… マザコンとかじゃないからな? でも、そんな俺の母さん、杉田千夏(スギタチナツ)はこうみえても若い頃はレディースの総長をしていたらしい 確か、ここら辺を占めていて“殺戮の天使”とか言われたとかそうでないとか…… つまり何が言いたいかと言うと、キレるとかなり怖い 一応、チームの総長をやってる俺も頭が上がらない唯一の人 「智ちゃん、どうかしたの?」 コテン、と首を可愛らしく傾げる ……似合うのが怖いよ 「何でもないよ。い、いただきまーす」 俺はなるべく気にしないようにしながら飯を食う やっぱりうまい 一口一口を噛み締めながら食べていくと、母さんがニコニコしながら見ているのに気がついた 「……」 く、食いにくい 「………どしたの?」 「智ちゃん、学校は楽しい?」 「……は?普通に楽しいけど」 予想外な質問に少し焦りながらもすぐに答えた俺って偉い!! 「そう」 ニコッと笑って食器の後片付けを始めた 「……?」 本当に何だったんだ? そう思いながら残りの飯を詰め込む さて、着替えるか 時刻は8時 そろそろ出ないとヤバい時間になってきたな 靴を履いていると後ろから母さんが来た 「智ちゃん、忘れ物はない?」 「あぁ」 「はい、お弁当」 「あぁ」 「今日は雨だから傘を持っていくのよ」 「あぁ」 「明日、転校するから☆」 「あぁ………って、はぁ!?」 ☆って、本当に今何歳だよ!? じゃなくて!! 「い、今…何て……?」 「だから、明日から智ちゃんは風鈴学園の生徒になるのよ」 「ふ、風鈴学園……?」 .
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