偶然と必然

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偶然と必然

ズガーン! 窓の外から大きな爆発音が鳴り響く。 (あぁ、またか。) 15歳の青年、キスト・ネェルは、 自分の経営するパン屋の中でその音を聞いた。 外を見ると、 大きな二足歩行の軍事兵器、ベノルが歩いている。 「…反ゾルの人達、また何かやらかしたのかな……。」 しかし、キストは不安な感覚に襲われる。 ―…足音が徐々に近づいてきてねぇか? (そういや、街に人の気配がしない…) 途端にキストは焦りだす。 ――…表口はすぐ見つかる…、なら裏口から逃げるしかないッ!! 「避難警報が流れた…………という事なら、俺……結構ピンチ……!?。」 何故か、キストはどうにかして逃げようと、していた。 罪を犯した訳でもないのに…………― ―――――――………… この“ガリム・ゾル”には、 人種が二つある。 それぞれ、“マリーナ”“ランダー”という名前がついている。 しかし、普通に暮らして行けるのは、 純粋な“マリーナ”の人間だけだった。
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