Ⅰ. 荒波が知らせた出会い

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「戦争に人の心は要らないわ」 今までの暖かい話し方とは一変した冷めた話し方。 「人の命は星の数ほど余分にあるから」 それを訊いて、青木は彼女を疑った。 いや、もしかしたら彼女ではない。 別の人かもしれない。 そう思い、訊ねる。 「本当に、つばめか?」 つばめは氷のような表情で答えた。 「当たり前じゃない」 それを訊いた青木は、驚きを隠しきれなかった。 「……」 驚きで、まともに喋れない。 さらには、膝を床についてしまう。 「じゃあ、処理よろしく。アイシャ」 膝つく青木の隣で棒立ちだった女性、アイシャはやっと返事をする。
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