寒がりの特権

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秋を過ぎ、冬に近づく季節。 夜はかなり冷え込む。 佐助は寒いのが苦手で、 朝も夜も布団から離れない。 今日は幸村はクラスの お泊まり会で家にはいない。 佐助の寒さは一層増した。 ヴーヴー 佐助の隣で鳴っている携帯に 目をやると愛しの名「片倉」 という文字が光っていた。 「もしもし?」 寒さで自分の口が 震えていることがわかり、 佐助は口を強く結んだ。 『どうした?』 「それはこっちの台詞。  何?」 佐助は震えた声で小さく言った 『...今から来る』 「は?」  
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