寒がりの特権

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ブツッ...切れた。 佐助はわけもわからず 布団の中で携帯から聞こえる プープーという音だけを 聞いていた。 佐助はそわそわしながら 小十郎を待っていた。 何時に来るくらいは 言ってほしいものだ。 気持ちはそわそわしているが 思った通り小十郎は 勝手に入ってきた。 「こんばんわ」 家には行ってきた 小十郎を見るなり 一言挨拶をする 「何をしている」 「寒いから」 布団にくるまって小十郎を 見ている佐助は やはり布団から出ない。 その様子を見て小十郎は 佐助の所に行き、 そっと手を佐助の頬に付けた 「暖かい」 佐助はぽつりと呟くと 自ら顔をすり付けた。 小十郎は 「つめてぇ」 と言うと布団の上から 佐助を抱き締めた。 小十郎は佐助の体温が上がるのを感じながら 「...熱いな」 「うん、熱い」 二人は呟いた  
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