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  桜が咲いた。 舞い散る花びらを見上げて、あたしは微笑う。 そんなあたしを見て、あなたは微笑う。 毎年、毎年。 生まれてからずっとずっと一緒にいたから、近すぎて遠いこともある。 こんなに近くにいるのに、あなたは知らないあたしの気持ち。 だけどこの心地いい距離が、永遠に続けば良いだなんて、無邪気に願ったりして。  
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