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そんな超絶美形な横顔をちらりと盗み見て、あたしは溜め息をつく。
──彼はあたしの幼なじみ、六条貴臣(ロクジョウタカオミ)。
さらに許せないことが、こいつ、認めたくないけどめちゃくちゃ性格が良い。
地球上全ての生き物に優しくて思いやりがあって、そのくせ明るくてノリが良く誰にでも好かれる。
これほどまでの才能を持ち得ながらも傲り高ぶることなくあくまで謙虚で、逆に卑下もせずその才能に見合った自信もしっかり備えている。
ついでに言うと、この学園の生徒会長でもある。
だから彼は常にみんなの人気者で、尊敬や羨望の的だ。
…そんな幼なじみを持ったあたしの苦悩を、知ってか知らずか…。
いや、知らないはずは無いんだけどね。
「はぁ…」
あたしはまた溜め息をひとつ手元のティーカップの上に落とした。
「…ほたる、どうした?さっきから溜め息なんかついて」
貴臣の整った顔が心配そうにあたしを覗き込む。
別に気づいてほしかったわけじゃないのに、目ざといなぁ。
こんなふうに小さな気遣いもお手のもの、ってね。
「…別に」
あたしはツンとそっぽ向いて答える。
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