お昼休み

5/5
前へ
/297ページ
次へ
  愛美Side 黄泉と2人で何故か 廊下を歩いている まぁ… 理由はあるんだけどね 教室にいたんだけど 菜緒子と咲人が良い感じ だったから… あたしは黄泉を誘って 教室を後にした 黄泉もその2人のムードに いち早く気付き あたしを誘って 教室から出ようと していたみたい 裏庭とか屋上にも 足を運んだけど… それぞれ良いムードに 浸っていたから あたしと黄泉は 居場所がなくて… 廊下をさ迷っていた 仕方なくついた場所は 誰も使っていない教室 そこにゆっくり座る黄泉 あたしもその隣に座った 何を話すでもなく ただただ一緒にいる 少し黄泉に視線を向ければ 黄泉はあたしを見つめていた 「なによっ」 「なにが?」 「こっちが聞きたいんだけど…そんな見られてると恥ずかしい…」 「あぁ‥わりぃ…ただ愛美と二人っきりだなぁと思って…」 何を言い出すんだっ そんなこと真面目な顔して 言われたら恥ずかしいじゃん 「あっそ…」 「うん…‥」 その後しばしの沈黙 すると突然黄泉は あたしの右手を握りだした 「ちょっ!!なによっ」 「なにが?」 「…あんたわざと‥?」 「ここにお前の手があったから…何か問題?」 「違うけど‥」 「じゃあ良いじゃんっ♪俺はお前の手が好きなのっ」 「………‥そっか」 手だけかな…? あたしは黄泉を見た 黄泉はそんなあたしを見た するとたちまち黄泉の顔は 意地悪そうに笑った 「もちろん愛美の事も好きだよ」 「はぁ!?」 いきなり過ぎるだろっ!!!! まだ心の準備が… 「愛美も俺のこと好きでしょ?」 「………‥」 「わかってますって♪」 あたしは返事のかわりに 手を握り返した 黄泉は上機嫌なのか 凄い笑顔だった なんか黄泉を優位に 立たせたみたいで 嫌だけど… 腹はたたなかったよ その笑顔なんとなく 好き…  
/297ページ

最初のコメントを投稿しよう!

37人が本棚に入れています
本棚に追加