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あれからどうやって家に帰ったかなんて覚えていない。
いつの間にか家にいた。
「どうすんだよ…これから…」
あのあと医者に詳しく聞かされた障害の内容。
『記憶がどんどんとなくなっていくと思います。多分、この様子だと…半年後には全ての記憶がなくなるでしょう。』
「なんでッ…」
その日はソファに沈んだまま眠りに落ちた。
「えっと…今日は…」
なんの収録だったっけ?
スケジュール帳を確認してみると、“DGS”の文字が…。
それを見た時、悲しくなった。普段からスケジュールは大体覚えている。
その中でもこの番組のスケジュールは忘れた事なかったのに…
「行かなきゃ…」
こんな事…その言葉で片付けるには大きなことだったけど、今は文化放送に行くことが先決だ。
「神谷浩史」
「小野大輔の」
「「Dear Girl ~Stories~」」
「こんばんは。神谷浩史です。」
「こんばんは。小野大輔です。」
「ねぇねぇねぇ。とある噂が流れてきたんですけど…」
「はい。」
「来週から」
「うん」
「2年目に突入するんじゃないですか?」
「え?なに。この番組が?」
「なんかぁ…一応、アニバーサリー的な感じじゃないですか。1年超えたよって」
「そうですね…」
「でも、別になんもないんですよ…。打ち合わせ的にもなんもなかったんですよ。」
「そーですね………」
こんなOPトークから始まったDGS。
もう2年目か…。この後も、2年目がないとかなんとかとトークを続けた。
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