君に届け

エピソード1～席替え～

爽子M
『…でもまぁ…しょうがない………いつか…『この席になれて嬉しい』って…誰かと言えたらな……』

風早
『19の人とっかえて!!』

爽子
『えっ……?』

風早
『やったぁ!黒沼の隣だ!』(爽子の横に席を移動させて笑顔で)

あやね
『………返すわ､コレ』(くじを返して爽子の前の席に座る)

男子B
『吉田､次くじ…』

千鶴
『いや､必要ないわ』

龍
『…何か用か?』

千鶴
『どきな龍!!』

龍
『やだ､窓際の一番うしろだもん』

千鶴
『チッ……』(しぶしぶ爽子の斜め前の席に座る)

爽子
『あ､あの……昨日のお礼にクッキーを…良かったら………あと､これ借りてたジャージ…』

風早
『あ､スゲーうまい!』

爽子M
『よ…喜んでくれた…!!』

あやね
『ありがと…あ､ほんとだ!美味しいよ』

千鶴
『………それあんたが焼いたの?』

爽子
『う､うん…』

千鶴
『心意気ごといただくわ…!!』(感動)

龍
『腹へった…』

千鶴
『さっき昼メシ食ったじゃん!』

龍
『腹へった…』

龍
『(無言でクッキーを食べる)』

爽子
『私……この席になれて…………心から…嬉しい……』(涙こらえて)

～放課後～

風早
『あっ､黒沼!』

爽子M
『えっ…え??』(急に顔を覗きこまれて照れる)