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そして現在だ。俺は五条と帰宅の真っ最中。
こんな夜遅くに友達……それも女の子を連れて帰ったら、家族になんて言われるか。
「ご家族は? 何か言われるんじゃないの?」
五条の覇道の無表情が俺を見る。正直金縛りにでもあいそうだ。
「俺も同じこと考えてた」
「あら奇遇ね。反吐が出るわ」
奇遇だったら反吐が出るのかお前は?
「お前なぁ、そのサバンナの野生動物よろしくみたいな攻撃口調どうにかできないのか?」
「野生動物なんて失礼ね。私は思ったままを口にしてるだけよ」
余計に質が悪い。
「ほら、私って綺麗でしょ? これぐらい言わないと馬鹿な男達は離れてくれないの」
「綺麗って、自分で言うか普通?」
別に綺麗なことは否定しないけどさ。
「だって自分で言わなきゃ、誰も言ってくれないもの」
無垢な瞳で俺を見るな、俺が溶けたらどう責任取るつもりだよ。
言うよ、言えばいいんだろ。
「綺麗だよ」
「ありがとう」
なんだこりゃぁぁああああああああああ嗚呼嗚呼あ嗚呼!!!
「どうかしたの? もしかしてもしかしなくても、ウブでナイーブなカヲラ君は、私に恥ずかしいという羞恥心な心が芽生えたのかしら?」
「別にお前にじゃねぇよ!?」
正確には妄言を垂れ、あまつさえ変な空気を作り出した自分自身にだよ!!
「そう」
綾波さんみたいな返事すんな。彼女のほうが数千万無量大数倍お前より優しい。
でもって俺の家に到着。
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