かんなぎ

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とにかく、食料もなければ水分もない。通ってきた道はいつのまにかアスファルトから土に変わっている。 完全なる田舎道だ。あとどのくらい行けば町に・・・いや村でもいい。 ただ食料を調達できればと考えたが、途方にくれて道端の芝生にぶっ倒れた。 大きく溜息を吐く。 「・・・腹減った」 そう思いながら目をつむって大きく呼吸をすると草と土の香りがした。 都会では味わえないものだろう。だが、そんなことでは人間の腹は満たされない。 勢いで飛び出した自分に馬鹿野郎!と叫びたくなった。 が、そんな気力はない。俺はそのまま眠りについた。
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