短編たち

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[※ヒバツナ・死ネタ] 真っ赤なお花が咲き乱れました。 (枯木に花を咲かせましょう) 床に真っ赤な花びらが一つ、散りました。 「あなたの目はキレイな黒で大好きです。」 どんどんどんどん花びらは増えました。 「あなたの腕は細くてキレイな白で大好きです。」 花びらはやがて 「あなたの足は長くてキレイな白で大好きです。」 無数の花となりました。 「あなたの血はキレイな赤で、大キライです。」 汚れたオレの手を、体全部を、あなたの赤が染め上げる。 そのせいで、オレの汚さは余計目立つ。 「だからオレはあなたの赤が大キライです。」 無数の花は、枯れることなく咲き乱れます。 「きっと、オレはあなたが大好きだったんです。だから、」 憎かったんです。 すごくすごく憎かったんです。 花はキレイに咲き乱れます。 (あなたはとてもキレイで) (とても醜い。) (だから、大好きだったんです。) .
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