短編たち

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[※ツナ京←ハル] あぁ、バカらし。 (どん底まで墜ちましょうッ!) 土砂降りの雨が私の身体を打ち付ける。 雨は、汚い。 汚いハルとは、お似合いですね。 なんて嘲笑してみる。 「結婚、おめでとうございます。」 「!!ハルちゃんずぶ濡れじゃない!早くうちに上がって!!」 「ハルでも風邪ひくって!」 「いいえ。コレを言いに来ただけなので。それじゃあさようなら。」 どっかのマンガのヒロインみたく、 『貴方が幸せなら、私は身をひきます。』 なんて、バカみたい。 所詮、マンガのヒロインはヒーローと結ばれるんです。 わき役は、その2人の恋を盛り上げるだけ。いくら頑張ったってムダなんです。 だから、ハルは最初から、ハルの恋心は枯れていたんです。あなたには届いてなかったんです。 雨はいつの間にか止んでいて。ハルのことを憫笑するように、大空は清々しくなっていました。 (大空なんて) (墜ちてしまえば) (いいんです。) .
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