短編たち

6/50

123人が本棚に入れています
本棚に追加
/513ページ
[※ヒバツナ?] ピエロは死にました。 (レゾンデートル・ゼロ) ある日突然告げられた言葉はあまりにも残酷だった。 「いつもヘラヘラして、馬鹿じゃない?」 ピエロは泣きません。 「僕、君みたいなのが一番キライ。」 ピエロの売りは、泣かないこと。 悲しい笑顔が売りなのです。 「君、レゾンデートル・ゼロって意味分かる?」 「…分かりません。」 「存在理由、存在価値無しってこと。」 目の前がチカチカする。 笑えません…。 「意味分かったでしょ?この言葉、君の為にあると思わない?」 枯れて、乾いた笑みすら不細工になる。 「…そうですね。失礼しました。」 ピエロは泣かずに、死んだ笑みをうかべました。 「確かに、オレの為の最高のホメ言葉だ。」 (ピエロは死にました。) (腐った笑みをうかべ) (奈落の底まで墜ちました。) .
/513ページ

最初のコメントを投稿しよう!

123人が本棚に入れています
本棚に追加