短編たち

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[※カプ無し] トビラを開けたの。 (There was nobody) 後から聞かされた。 全員死んだ、と。 屋敷の床は固まった血でいっぱい。 倒れている仲間たち。 守護者も全滅。らしい。 廊下を歩くたび視界に入ってくる死体の山。 「みんな…なの?」 オレの部屋へと足を踏み入れれば六つの死体。 一つ一つの顔はよく分からないけど、それは確かにオレの守護者たち。 惨い死体。 殺し方は、 あまりに残酷。 「どーだ?仲間の死体は。」 一人部屋の中で呆然としていると、カツカツと靴を鳴らしてアイツが入ってきた。 そして、帽子を指でつまみ銃を構えられた。 「どうゆう、こと。」 声が震える。 足が震える。 心臓がバクバクうるさい。 逃げなきゃ、 殺られる。 でも、足が動かない。 「本当ダメツナだな。お前の教育は終わったんだ。そしてオレは殺し屋なんだよ。仕事が入れば、なんだってやる。」 3・2・1― ズガンっ たとえお前だろうと、殺すんだよ。オレは。 (トビラの向こうは) (確かに) (誰もいなかったの。) .
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