籠の鳥

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   全てを見終えると私は自分の部屋へと戻った。 メイド理子の声が頭の中で何度も流れる。     ───旦那様、私を愛して下さい。      メイド理子はお父様を愛しているのか……それともただ、屋敷での安泰な生活を狙っているのか。     「お嬢様…」   「入りなさい」      その答えは渚に聞いても、分からないと答えるでしょう。 ただ一つ──分かっているのは、私の身体は思った以上に熱を帯びるという事。  
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