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食事中は静かなもの───誰も話そうとしない。
もしもメイドがフォークを落とし、音をたてたなら迷わずこの屋敷にはいられなくなる。
メイド達に見られながらの食事…いくら時を重ねても慣れる事はなかった。
「お食事済ませたので、わたくしはこれで。お父様はお母様と久し振りに、二人きりで楽しんで下さいませ」
「雪菜は本当に優しい子だ。そうさせてもらうよ」
───ほらね。会話なんて全然していないのに、私を引き止めようともしない。
その方が私も楽だけど。
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