薔薇の似合う女

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    ―バラの匂いがする…。     私の身体は、いつもより激しい渚に、悲鳴を上げていた。     「もう…限界…な…ぎさ、今日こそ…あな…たが欲し…いわ」     草野が持ってきた、バラの匂いなど、渚の香りに比べたら、無意味なもの。     「目隠しをさせて下さい…。お嬢様とひとつになる時、恥ずかしいので…」     そんな事しなくても、部屋は真っ暗。 何も見えない。   でも、これからひとつになれるという喜びが、私を従わせた。     「ふふふ、いいわよ」     私の目は暗闇を更に暗闇へと導いて、渚の手を待っていた。  
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