674人が本棚に入れています
本棚に追加
どれだけ洗っても、私の身体に流れ着いた草野が、いつまで経っても消えてなくならない…
身体の痛みより、心が痛い。
私はただ、好きでもない相手と結婚なんてしたくなかっただけ…
私は本当にお母様とお父様の子供なの?
お願い…
誰か私が産まれた意味を教えて。
―身体も綺麗になり、赤くなった手首の手錠の跡もなくなった。
渚の手の感触も、草野に抱かれた形跡も全て消えた。
私の望みも消え失せ、残った物は孤独と人形のような身体だけ。
最初のコメントを投稿しよう!