ノウレッジ

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「中学卒業以来だから、ほとんど5年ぶり?」 響子は、中学時代の友人だった。まさか、こんなところで会えるとは。 「え、かおり、ノウレッジのファンなの?」 「ノウレッジ?」 「え、今日ライブやるバンドの名前だよ。知らないで来たの?」 初めて知った。怜さんにも、サンタにも、全く聞かなかった。 「あ、彼氏…が、今日少しだけ出るから…。」 「えー?まさか尾形俊樹?」 この名前を聞いて、ズキッと胸が痛んだ。 「まさか。違うよ。」 「そうだよねー。尾形俊樹はバンドやるようには見えないもんね。かおり、昔好きだったよね。」 「うん。響子も…、でしょ?」 「まあね。」 私たちは笑い合った。 響子は、少し大人っぽくはなっていたが、良いところはほとんど変わっていなかった。 「響子はノウレッジのファンなの?」 「そうなの。ノウレッジすごいんだよ!もうインディーズの中じゃ超有名なんだから!知らないで来たなんて、かおりらしいわ。変わってなくて安心した。」
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