ヤンキーと少女

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暫く見ていたが一向に起きる気配がない。 とりあえず床に寝かせてるのもなんだから部屋に用意されてるベッドに寝かせたほうがいいと俺は考えた ゆっくりとその人の頭の下に手を入れ持ち上げ片方の手で足の下、丁度膝くらいのとこに手を入れ力を入れて上げる。 …所謂お姫様抱っこという状態だ。 他に運び方なんてないだろう。引きずる訳にもいかねえし。 担ぐわけにもいかねえしな。 俺は起こさないようにベッドへ向かう ベッドは右と左に別れていて左側のベッドはどうやら俺のルームメイトが使っているらしく掛け布団は手前にぐしゃぐしゃになっていて枕は下に落ちている。 漫画本が数冊ベッドに置いてある 対して右側のベッドはきちんと敷いてありシワ一つなく清潔感溢れるものだった。 俺はその右側のベッドに彼女を下ろして布団をかけた。 そういえば俺のルームメイトはどこにいるんだろうか 俺は反対側のベッドを見ながら思った。 「…まあその内くるか。」 そう思い俺は山積みになった段ボールの解体作業に取り掛かった。 .
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