神さま会議

4/4
前へ
/35ページ
次へ
  「なげかわしい。今の若いもんはダメじゃ。もちっと古きよき名前の子供はおらんか」 「はあ……。では」 3D映像がぶれて、別の赤子が現れた。 名前は『五百子』。 「500……。何が500だ?」 「『子』が付いとるんだから、『500人の子供を産む子』じゃろ?」 紫ローブがへらへらすると、 「バカを言うな。そんな人間おるか」 緑ローブがたしなめる。 「だが何かのう……寿命でなし」 「当たり前じゃ。ここはひとつ、幸せでどうかの?」 「幸せが500回は、少なくはないか」 「うーむ」 「『よく五百円玉を拾う子』ではダメか?」 「そりゃおかしい」 5年後、日本のある北の町にて。 「お母さ~ん!見て見て、また拾ったの~!」 「あらあら、五百子は本当によく五百円玉を見つけるわねえ」 「うん!」 名前を付ける時は慎重に……。  
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加