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いかん…
目の前のインパクトがヤバい
少女『…くしゅん!』
少女は可愛らしいクシャミをする
そしてコチラを凝視し始めた
痛々しい視線
やがて少女がキレた
少女『腐った人間よ…』
少女『…いつまでだ』
少女『いつまで待たせる気だ!』
少女の髪がなびく
鮮やかな赤い色の髪
瞳の色も深い赤色
…綺麗だ
少女『…くしゅん!』
少女『うう…人間風情が、私を見るな!』
少女『寒気がするわ!』
よく見ると顔が赤い
息も荒いようだ
優哉『はぁ…』
優哉『…見るなって言われても、目に入ってくるんですよ』
優哉『だってアナタ服着てないし…』
その言動に少女が再びキレた
少女『いい加減にしろ!』
少女『目の前に裸の女がいるんだぞ!』
少女『服の1枚や2枚貸してやるのが普通じゃないのか!』
少女『この変態が!』
優哉『…ああ服ね、なるほど』
優哉『…………』
優哉『…俺、変態じゃないし』
優哉『あと人に頼む時は…』
少女『さっさと出さぬか!』
タンスに手を入れるなんて何ヵ月ぶりの事だろうか
普段、ジャージしか着ないからな
優哉『………………』
優哉『…服か』
優哉『…うん』
優哉『はぁ…』
優哉『自分のずぼらさに腹が立つ』
優哉『…ジャージのみ』
少女『…それでよい』
少女『さっさとと渡さんか』
優哉『…はいよ』
優哉『サイズ、デカイけど気にすんな』
俺が少女にそう言った瞬間だった
バシーン
…ドアが大破した
皐月『ユウ!優哉!』
皐月『助けに来たよ!大丈…』
隣の皐月がドアをぶち破り入って来た
…のはいいが
俺の前には裸の少女…
皐月『…ユウ?』
皐月『…なにこれ?』
無言の空間が続く
滴り落ちる俺の汗
そして浮かび消え行く、言い訳
優哉『ちっ、違う!!』
優哉『これには深い理由が…』
皐月『………』
皐月『ユウは世界で一番最低の男だね』
皐月は微笑み、
俺は泣き叫んだ…
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