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「…はあ。もうこんな時間…学校行こう?」
「もう行くの?まだ…」
男はそういいかけて、口をつむんだ。
あたしとバッチリ目が合いましたから。
ビクッとあたしは肩を揺らした。
こんなに離れているけど、男が美形なのははっきり分かった。
すると男は、妖しくにやりと口元を上げ、
「亜季…」
女のほうに向き返り、再び唇を重ねた。
やーだー!
逃げたい、逃げたい!
人様のキスシーン見るような変態じゃないよ、あたし!
でも、足は動かないし!
もー!
そうこうしていると、男は離れて、
「さ、学校行こうか?亜季。」
といい、あたしに背を向け女の肩に腕を回した。
名残惜しそうに女も学校へ足を運んで行く。
未だに動けないあたし。
もう、自分が情けない…
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