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てゆうか、 「名前…」 なんであたしの下の名前知ってるんだろ? 名札には上の永山しか書いてないのに。 「ん?ひーみつ!あ、俺佐伯!佐伯潤ての。よろしく。」 にかっとあたしに笑いかけ、くしゃっとあたしの頭を撫でた。 一気に上がる心拍数。 「ほ、ほほほ…」 言葉にならないあたしに、鳩?ほほほってぇ! と笑う先輩。 あたしの顔はきっと真っ赤なんだろうなあ… 恥ずかし… そう思ってると、昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴り響いた。 「あ、やべ。俺次体育なんだった!ごめんね、衣羽ちゃん。また、ね?」 ヒラヒラと手を振り、にっこり笑いながら、保健室を出ていった。 あたしの心臓はドクドクとおさまることを知らない。 _
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