君の隣 2

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「っ…いきなり何の冗だ「冗談、じゃないよ」」 拒絶の言葉。 自分の声がやけに響いた気がした。 冗談‥‥知ってるでしょ? 笑える冗談は好きだけど、笑えない冗談は嫌いだって。 「な‥ら、どういう…意、味?」 声震わせて、笑顔もおもいっきりひきつらせて。 聞くの怖いくせに、何で聞くのかな。 ‥‥何で無理して笑うのかな。 「意味?そのまんまだよ。侠ちゃん」 言葉の意味はそのまんま。 でも、違う。 (教えてあげる気、ないけど) 「‥‥‥。」 侠ちゃんの肩が微かに震えている。 泣くのを我慢している証拠。 きっと、言いたいことも我慢しようとしてる。 それを言うことを“我が儘”だと考えてる人だから。 (馬鹿だなぁ…我が儘言ってるのは、俺なのに) .
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