250人が本棚に入れています
本棚に追加
「っ…いきなり何の冗だ「冗談、じゃないよ」」
拒絶の言葉。
自分の声がやけに響いた気がした。
冗談‥‥知ってるでしょ?
笑える冗談は好きだけど、笑えない冗談は嫌いだって。
「な‥ら、どういう…意、味?」
声震わせて、笑顔もおもいっきりひきつらせて。
聞くの怖いくせに、何で聞くのかな。
‥‥何で無理して笑うのかな。
「意味?そのまんまだよ。侠ちゃん」
言葉の意味はそのまんま。
でも、違う。
(教えてあげる気、ないけど)
「‥‥‥。」
侠ちゃんの肩が微かに震えている。
泣くのを我慢している証拠。
きっと、言いたいことも我慢しようとしてる。
それを言うことを“我が儘”だと考えてる人だから。
(馬鹿だなぁ…我が儘言ってるのは、俺なのに)
.
最初のコメントを投稿しよう!