プロローグ

4/4
前へ
/280ページ
次へ
そういえば… あの時もそうだった。 兄は何も悪くないのに、父に何発も殴られていた。 私には優しい父が兄を殴る姿があまりにも怖くて、私は母の後ろに隠れてその様子を見ているだけだった。 あの時私がやめて!と言えば、父はそれ以上兄を殴らなかっただろう。 やっぱり兄は私を恨んでいるんじゃないかと、改めて思った。 お兄ちゃん…ごめんね。 その声が兄に届く日は来るのだろうか。 .
/280ページ

最初のコメントを投稿しよう!

786人が本棚に入れています
本棚に追加