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金髪に告白された翌日。
わかったこと。
あいつは、意外と真面目だ。
「隆二ー!来てるぞ、あの子!」
「……またかよ、」
「えらいねぇ、これで今日は何回目ー?」
「今が3時間目だから…朝から数えて、4回目。」
「休み時間全部来てんのか…なかなかやるな、金髪くん。」
「一途だよねぇ…」
あの金髪は、あの告白の日以来毎日毎放課この教室に来るようになった。ちなみに今日で3日目だ。
だからと言って、特に話すこともなく。ただ、毎回毎回、一言だけ残して行く。
「近藤先輩、俺、本気ですからね…!」
「…だってさ。」
「これで何回目の告白かなあ…?」
「えーっと、6時間授業、プラス毎朝、プラス毎放課後、プラスあの昼休み…」
「計算するとー…20回は越えちゃってるよね…」
「「どうするつもり?」」
「…いや、まだ3日目だから。そんなんで一途って…全然、わからないだろ…。」
それだけ言って、俺は席を立った。次は移動教室だからだ。準備を終えて教室から出ていこうとする俺を見て、ゆうも立ち上がる。宏規は慌てた様子で、今更準備をしていた。とりあえず置いていこう。酷いぞ、なんて声が聞こえてくるが無視をする。優しいゆうは、あの馬鹿を待つつもりらしかった。
「隆二のばーか、この冷血野郎!ばーかばーかばーか!」
「…ゆう、ごめん、考え事したいから先に行く」
「あ、うん…わかったよー」
「なんで俺には謝らないんですかー!?」
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