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「やめろォ!!!」
アレンは思い切り叫んで2人に向かって走り出す。
「駄目アレン!」
走りながらイノセンスを発動させ、ライラの声に耳を傾けることなくまっすぐ突き進んでいく。
「元気いいねぇ…そういう奴…大っ嫌い!!!」
その声と共に、アレンのイノセンスの発動が解けていた。
「!?」
その無防備な体の目の前にはさっきの執事がいた。
「お粗末さまです」
悪魔のように微笑み、アレンを殴り飛ばした。
「アレンッ!!」
飛ばされたアレンを受け止めるが、反動で後ろの壁に叩きつけられる。
それほどの痛みは無く、脆くなった壁のほうが崩れていた。
「なんだアイツ…発動を解除した」
「慎重にね」
向こう側にいる少女は興醒めとでもいう顔でこっちを見ていた。
その瞳は氷のように冷めていて服に付着した致死量の血液から考えても、何人も平気で殺してきたようだ。
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