*第2夜 そして君と*

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「…あれ?もしかしてあんたアレン・ウォーカーだったりするぅ?」 「なっ…」 “何故知っている”とでも言おうとしたのだろうか。 でもその声を発した瞬間、その少女は目の前にいた。 アレンの顔の目の前でにやりと笑うと口角をぐっと上げて 叫ぶように言う。 「やっぱりそぉだぁ!!大当たりを引き当てたみたい!!!」 直後、甲高い声で笑い続けた。 その様子を呆然と見ているしかない。 突然笑いをピタッと止め、鋭い目つきでアレンを睨む。 「アレン…あんたの血、ちょうだぁい?」 「!?」 戦闘隊形に入り、アレンとは離れた位置にいた。 急いでアレンの方へ走るが、向こうが早すぎた。 「頂き☆」 空中でアレンの方に手を向け、“何か”を飛ばした。 アレンは気配を察知して避けるがそのスピードが早く、腕をかする。 そこから流れ落ちた血が、華麗に着地した少女のもとへ飛んでいく。 飛んでいった血は彼女の持つフラスコの中に入っていった。 そのフラスコは、すでに血で満たされていて、どれだけの人数を殺したか理解できた。
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