やる気のない男

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太郎の机の上には、いつも営業で持ち歩いている年季の入った鞄が無造作に置かれていた。 太郎はこの会社に勤めて20年近くも経つのに、未だに役職すらなく、同期の同僚から慰めの言葉も掛けられなかった。 太郎には『やる気』という言葉が全く似合わず、いつも上司から怒鳴られても『反省』する事を知らないダメ人間であった。
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