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「ただいまーっ……。」
響く声。
彼以外誰も居ないと言う事をその静けさで伝える、
と言うのも彼の家族は彼と母と父しかいないのだが、
母は事故にあって死に、
父は仕事に追われて殆ど帰ってこないので実質には彼は一人暮らしをしているようなものなのである。
ボンッ
…ドサッ……
自室に入ると鞄を投げ捨て、
ベットにダイブする様に寝転んだ。
『恋人が出来たんだ―――…。』
京の言葉が頭の中をグルグル回る…
…何で恋人何か……。
ああ見えてあいつも男だから当たり前かもだけど…。
(――じゃあ、告白すれば良かったじゃないか―――…。)
頭の中に響きわたる声。
「……そん、なの…。」
出来るわけねーじゃん…、
そう言おうとして口を手の甲で覆った……。
眉間に皺を寄せて、
手で顔を覆った後にゆっくりと眠りについてその日は終わった…。
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