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「キャー!!倉乃くんよ!!」
「素敵だわ!!」
「ほんと、王子様って感じよね」
桜の花がちり、緑葉にうつり変わるこの季節。
本日もいつもと同様、とある名門高校中に、女子達の黄色い歓声が響き渡っていた。
「……はぁ、きれいよね」
「ホント見とれちゃう」
女子たちを熱い視線の先には、白い肌に、色素の薄い瞳。
桜色の唇にスゥッと高く整った鼻。
見事なまでに輝く栗色の髪。
まるで絵本の世界から飛び出してきたようなような綺麗な少年がいた。
「しかも、あの完璧すぎる容姿のうえに学校一の秀才といったら」
「言うことないわよね~」
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