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いつも独りだったから
いつも本を読んでいた
僕が読む本は
決まってファンタジー
物語の主人公が大活躍する
そんなお話ばかりだ
ずっと独りでいいと思ってた
ずっと本を読んでいられるから
けれど
どこかで望んでいたんだと思う
物語の主人公を
僕に当てはめて
誰にでも好かれる
カッコイイヒーローに
なりたかったんだと思う
いつも独りだったから
いつも誰かを求めてた
ある日見つけた知らない扉
中へ入ると本が落ちていた
作者もタイトルも書いていない
空っぽな不思議な本
開けてはいけない扉だったのかもしれない
開けてはいけない本だったのかもしれない
でもドキドキしてた
ここから何かが変わる気がしてた
脇役だっていい
この物語に参加したかった
いつも独りだったけど
ずっと独りでよかったけど
独りだなんて思いたくなかったんだ
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