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更に競走馬生涯8戦の中で、1200メートルの通過タイムが一番遅かったのは、ラジオたんぱ杯3歳ステータス(現表記、ラジオNIKKEI賞二歳ステータス)がダンスインザダークが唯一、連を外したレース。
ペースが遅くしかも距離が2000メートルでは3着に追い上げるのが精一杯だったのも頷ける。
更に不運な事に、ダンスインザダーク世代のクラシックレースにたった一つハイペースだったレースがある。
サクラスピードが逃げて、1200メートルを1分11秒台のラップを刻んだ皐月賞であった。(サラブレッドの1200メートル平均基準は、2000メートル以上のレースなら、1分12秒以上)。
しかしこの皐月賞でダンスインザダークは、発熱により出走回避。
スタミナを生かしうるレースに徹底して恵まれなかったダンスインザダーク。
そのダンスインザダークが3000メートルと言うスタミナと底力が、重要となる長丁場で発揮した真価は正に圧巻の上がり3ハロン(ラスト600メートル)33秒8がもたらす脚部故障と引き代えにもぎ取った、クラシック最後の一冠である菊花賞だったのだ。
ペース展開は結果を左右する重要な要因である。
そのレース展開にこれ程恵まれなかったのに掲示板を外す着外無しのG1で2戦1勝二着1回という成績を納めている所がダンスインザダークのただならぬ素質の現れであったのだ。
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