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カーテン
カーテンは閉めたままだった。
目に突き刺さる程の光がうっとうしかったから。
きっと悩むんだろう。って初めから思う事には、なるべく頭も心も使わないようにしてた。
だけどこの頃は、突き刺す程の光をどこかで欲している私がいる。
悩み苦しむ事で、前に進める自分がそこにいたから。
光はなにも、目を殺す程のものじゃなくて、閉めきったカーテンのこっち側がただ、光に驚く程の暗闇になっていただけ。
日々向き合う現実はなにも、私を追い詰めたり、壊そうとしているわけじゃなかったんだ。
そして今、カーテンを開けてみた。
目に突き刺さる程の光が、とても暖かかった。
とても暖かかった。
君が怖がっているものは何ですか?
君が避けているものは何ですか?
閉めきっているカーテンは君を守っていますか?
そのカーテンを開けてみると、もっと強い君がいるかもしれない。
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