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ミリアは椅子から移動し、学園長室内にあるソファーに腰を落とした。
「ジルちゃんも座っていいよ」
ミリアの好意に甘え、ジルヴァも座るが、そして何故かギールも彼の隣に座った。
「……ギールには許可してないんだけど」
ミリアは呆れた表情で溜め息をついたが、座るのを許可する。
「それより話すわ。仕事の依頼をしたのは、学園の警備と生徒への教育でね。お願いっていうのは、娘の護衛を頼みたいの」
「学園の警備とは?」
ジルヴァは仕事モードに入り、疑問に思った事を聞く。
「警備っていうのは簡単に言うと、学園に侵入してくる者の排除と学園内に出現する魔物の討伐ね。侵入者は魔法協会に反乱する者達の事よ。そしてこの学園内に大樹があるの事は知ってるわよね?」
魔法協会とは簡単にいうと魔球の平和を守る団体。勿論、この地球にもある。
「学園の中心にある大きい木だろ?」
学園内の中心部にある巨大な木を遠くから見た記憶があるジルヴァは頷く。
「えぇ、その大樹はマナを放出する木でたまに学園内に魔物が現れるのよ」
そのマナを放出する巨大な木が学園内にあるのはかなり危険な事だが、学園を此処に作った理由が納得できる。
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